失業率も経済に大きく影響

「相場」は得体の知れない生き物です。FXの基本的な仕組みを知ったからといって、すぐに相場に挑むのはあまりにも無謀というもの。相場が動く要素を知って、今後を予測することがFXに勝つ秘訣です。

注目が高い就業者数

アメリカ経済は「消費経済」ですから、消費の当事者である労働者の就労状況は経済を左右する大きな要因になります。雇用統計は、そうした雇用者数や失業率などの雇用関係の統計です。

特に注目されるのが、毎月第1週目の金曜日(日本時間夜)に発表される米雇用統計の発表です。通例、米雇用統計の発表が近づくと取引を控える投資家が増えます。結果いかんいよって為替相場が大きく動くことが多いためです。

雇用統計では、計10項目の指標が発表されますが、なかでも非農業部門就業者数の注目度が最も高くなります。これは、農業以外の部門に就労する労働者の増減を示したもので、たとえば前月比15万人以上の増加で、雇用が回復基調にあると判断されます。

非農業部門就業者数の数値が大幅に減少すれば、収入減の世帯が増えているとの解釈もできます。したがって、就業者数の減少が個人消費(米国では7割を占める)などに波及し、ひいては景気全体を減速させるということも考えられます。

特に事前に予想としたものとのギャップが大きいくなるほど、為替相場への影響も大きくなる傾向が強くなります。また、就業者数が増加した場合でも、事前予想よりもはるかに少なければ、サプライズとなりドル売り材料と見なされることもあります。

雇用統計と関連して、新規失業保険申請件数や民間雇用統計であるADP雇用報告書などの変化にも注目しておく必要があります。

アメリカ経済と失業率

アメリカ経済は「消費経済」ですから、消費の当事者である労働者の就労状況は経済を左右する大きな要因になります。為替の世界で失業率をはじめとするアメリカの雇用統計が特に重要視されるのはそのためです。

失業率は、全国の労働人口に占める失業者の割合をパーセンテージ化したもので、数値が高いほど雇用状況が悪化していることを示します。失業率が悪化すると、消費が陰りを見せ、その結果、企業業績が落ち込むという悪循環を招きかねません。

アメリカの失業率は、2003年の6%台をピークに低下傾向にありましたが、2007あたりから上昇し始め、追い打ちをかけるかのような2008年のリーマン・ショックの影響によって、2009年には過去最悪値である10.8%(1982年)に迫る9.5%まで落ち込みました。当然、株価は暴落、為替もドル安へ・・・。